AQUAと化学&科学

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イオン交換について質問があったので、分かる範囲で紹介します。
専門外なので、間違ってる部分があったらごめんなさい(^^A。

1、イオン交換とは?

 「イオン交換」とは、ある種の物質が示す、接触している電解質溶液に含まれるイオンを取り込み、代わりに自らの持つ別種のイオンを放出することで、イオン種の入れ換えを選択的に行う現象または能力です。
 簡単に言えば、より結合しやすいイオンとイオン結合しなおすって事。活性炭の吸着特性である、多孔質による物理的吸着(&ファンデルワールス力)とは異なります。



2、イオン交換を示す物質とは?
 イオン交換作用を示す物質を「イオン交換体」といいます。高度な水管理をしているアクアリストの方が使用しているイオン交換樹脂が代表的なイオン交換体といえます。また、鉱物であるゼオライトや、土壌の中にもイオン交換能力を有する物質が含まれており、土壌コロイド(粘土)腐食などがそれにあたります。
 またイオン交換の選択性は、イオン交換体が有するイオンにより左右されるため、「何を放出し、何を取り込むか。」 は、各イオン交換体によって異なっています。



3、陽イオン交換と陰イオン交換
 イオン交換体には、「自らが有するイオン(=放出するイオン)」によって、陽イオン交換を行うものと陰イオン交換を行うものの2種類に分けることが出来ます。

1)陽イオン交換とは
 自らの有する陽イオンを放出し、水溶液中の陽イオンを選択的に吸着することを言います。
 例:陽イオン吸着樹脂、土壌コロイド、腐食、ゼオライト など

2)陰イオン交換とは
 自ら有する陰イオンを放出し、水溶液中の陰イオンを選択的に吸着することを言います。
 例:陰イオン交換樹脂、一部の土壌コロイド など



4、イオン交換体の基本的特性
1)入れ替わりの反応
 イオン交換とは、「イオン交換体に存在するイオン」と「水溶液中のイオン」の入れ替わりを選択的に行うことです。この反応は電荷の差し引き0になるように行われ、吸着されたイオンの代わりに、それまでイオン交換体に存在した同符号(陽イオンなら陽イオン、陰イオンなら陰イオン)の別のイオンが放出されます。

2)イオン交換がイオンを交換吸着する強さ(イオンの選択性)
 イオン交換体によって、何を選択的に吸着するか変わってきます。しかし一般的な傾向として、イオンの原子価が高いものほど結合が強く、同じ原子価なら原子番号が大きいものほど強く選択的に吸着されます。
陽イオン……~ >Ca2+>Cu2+>Zn2+>Mg2+>K+>NH4+>Na+> H+
陰イオン……~ >S042->I->N03->CrO42- >Br->Cl->OH->F-

※左ほど離れにくく、右ほど離れやすい
※イオン化傾向が弱いものほど吸着されやすいと考えて良いと思います。




 ①ゼオライト
 ゼオライト(人工ゼオライトを含む)はナトリウム型(Na型)、カルシウム型(Ca型)、鉄型(Fe型)などがあります。これらは内包する陽イオンの種類が異なり、価数がNa+,Ca2+,Fe3+と異なるなどの違いから、選択性が異なります。
Na型: ~ >Ca2+>Cu2+>Zn2+>Mg2+>K+>NH4+>Na+
Ca型: ~ >Ca2+
※左ほど離れにくく、右ほど離れやすい
 また、人工的に作られたゼオライトの中には、特定のイオンを選択的に吸着するゼオライト(アンモニア選択性や重金属選択性など)が多くあるようですが、詳細は割愛します。

 ②イオン交換樹脂
 アクアリウムでは一般的に、Na型強酸性陽イオン交換樹脂と、Cl型強塩基性陰イオン交換樹脂が用いられます。その選択性は
強酸性陽イオン交換樹脂……~>Ca2+>Cu2+>Zn2+>Mg2+>K+>NH4+>Na+
強塩基性陰イオン交換樹脂……~>S042->I->N03->CrO42- >Br->Cl-

※左ほど離れにくく、右ほど離れやすい
となります。

 ③土壌コロイド及び腐食
 一般的に、土壌コロイドは構造的にマイナスに帯電しているため何らかの陽イオンと結合しており、陽イオン交換体としての能力を有します。腐植物質はその構成の中に-OHや-COOHといった官能基を持ち、水素イオンH+を離してイオン交換を行うことが出来ます。


3)可逆的反応
イオン交換の反応は可逆的におこります。一度イオン交換が行われても、新たにより結合性が高いイオンが現れると、再度イオン交換が行われます。
 一方、選択性というのは濃度の低い場合に成り立つものです。←大切 イオン交換樹脂の再生で行われるように、イオン交換性が低いイオンが大量に存在する場合(Na型やCl型ならNa+やCl-)、選択性の優先度を無視して吸着していたイオンを放出し、選択性が低いにも関わらず高濃度に存在するイオンと結合することが知られています。
 このことから考えるに、イオン交換体が元々有していたイオンのイオン交換が一通り行われ、かつ水槽の水に含まれる陽イオンが極端に偏った場合、イオン交換体からイオンが放出されると考えられます。尚、この場合におけるイオンの放出されやすさは、イオン交換体の吸着特性的に準じると考えられます。例えば、Na型強酸性陽イオン交換樹脂(Ca2+>Cu2+>Zn2+>Mg2+>K+>NH4+>Na+)の場合、NH4やK+。



5、最後に、水草水槽でのイオン交換体の使い方
イオン交換体を水槽内のフィルター等に導入すると、各種養分が失われてしまい、水草が欠乏症を示す危険性があります。何らかの理由(藻対策など)により、応急処置的に利用すると良いと思われます。ソイルなどにイオン交換体を混ぜ込む場合は、植物が根から出す有機酸によって吸着されたイオンが可溶化されると考えられるので、アリな利用法だと思います(個人的には)。

また、イオン交換樹脂の場合、有機酸とイオン交換樹脂が複雑に結合するため、イオン交換膜の再生が不可能になる可能性があります。有機酸を含むピートモスなどと、イオン交換樹脂の併用はリスキーです。

以上のことから水草水槽においては、イオン交換体の使用は水の前処理用として使用し、純水を作るために用いるのが望ましいと考えます。一方、生体メイン水槽では利用価値があると思います。




以上。

自分的に分かる範囲をざっと書いた感じになってしまいました。
肝心の質問の答えの部分が内容薄ですが、ご了承下さい(^^A
あと、間違い等ありましたら訂正しますので、知識のある方のご指摘を願いたいです。
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水槽の中で赤く染まる水草
赤系の水草は一般的に栽培が難しいとされる種が多いが、多くの人を魅了していると思います。

私が知りうる限り、赤色に染めるテクニックとしては以下の2点が特に重要とされてるように思います。
①高光量
②鉄の施肥


このため水草を赤く染めたい(赤色化したい)場合、高光量の維持のためにメタハラの購入や60cm水槽で蛍光灯を3~4灯使う。あるいは鉄の施肥のためにアイアンボトム(Fe 固形肥料)やメネデール(Fe)などを使っている方が多いと思います。
実際、これらの管理で水草の赤色化に成功する方が多いというのは事実であり、多くのアクアリストたちが経験的に見出した栽培技術なのだろうと思います。

これに対し・・・
現象の結果だけではなく、その過程、原理を知りたがる私としては、
水草が赤くなる原理(赤色化の原理)
について、植物生理学的視点から示してみたいと思います。

----------------------------------------------
なお、以下の理論は確実なものではありません。
「日本植物生理学学会の質問コーナー」で相談し、専門家の方のご意見を踏まえて書いていますが、植物の生理現象は未知の部分が多く、現在有る知見から考察したに過ぎません。あくまで可能性の一つとして読んでいただけると幸いです。
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第1章 水草が赤くなる原理

水草が赤くなる原理は、紅葉するモミジと同じ原理と考えられます。
つまり、
クロロフィルの分解・消失アントシアニンの合成促進
によって引き起こされます。

植物は、緑色に見えるクロロフィル(Chlorophyll) という光合成色素を持っています。これは光を受容する器官であり、光合成において光エネルギーを電気エネルギーにする重要な器官です。つまり、ソーラーパネルのようなものです。
また、クロロフィルを含む葉は緑色に見えます。逆に、クロロフィル以外の光合成色素体を含む植物は、緑色以外の葉色をしています。

一方、アントシアニン(anthocyanin)は植物界において広く存在する赤~紫色を示す色素です。機能としては紫外線を吸収する他、活性酸素を抑える抗酸化作用などがあるとされています。人で言うところの日焼け(メラニン色素)のようなものです。
また、アントシアニンを含む葉は赤~紫色を示します。このアントシアニンの色の変化は、結合する物質や細胞内pHなどで変わるとされています。


繰り返しになりますが、赤色化をさらに簡単に説明するならば、
緑色の色素が減り赤色の色素が増えるから赤く見える。
ということです。



第2章 何故水草は赤くなるのか?

赤色化がクロロフィルの消失とアントシアニンの合成によるとすれば、それが起きるのはどういう条件かを考えてみましょう。赤色化する水草の中でもメジャーなロタラ(Rotala)の仲間、ロタラ インディカを例に挙げて考えてみたいと思います。

ロタラの仲間は南方系の水草で、光量のとても高い条件で生育していると考えられます。
その中で、光量が非常に高い(光エネルギー過剰)条件では葉緑体内で活性酸素が発生し、これが葉緑体を衰えさせて、クロロフィルの分解をもたらします。
更に、直接太陽光を受ける上部の葉では紫外線も強いので、その害から守るために紫外線を吸収するアントシアニンを合成すると考えられます。

これらのことから、水草の赤色化は、過剰な光エネルギーに対する障害と紫外線に対する防衛反応であると考えられます。
もちろん、水草の種類によって過剰であると感じる光量は異なる(例 ロタラ系は高く、クリプト系などの陰系は低く推移していると思われます。)と共に、すべての水草が赤色化するわけではありません。

以上のことから、水草が赤色化するのに「高光量」が有効というのは、生理学的に見ても理にかなっている技術であるといえます。さらに、「高光量」だけでなく「適度な紫外線」も赤色化をより強く誘導する可能性があります。蛍光灯に比べてメタハラで育てたほうが赤色化を示しやすいのは、メタハラは蛍光灯に比べて紫外線を非常に多く放出するからなのかもしれません。


第3章 鉄を施肥する意味
以前、私は鉄はあくまで必須微量元素の一つであり、過剰に与える必要は無いと記述してきました。しかし、鉄が赤色化を促進させる可能性を示す知見を得ることが出来たのでお知らせします。
あくまで憶測ですが。。。


クロロフィルの合成は protoporphyrin IXからMg-chelataseの働きで Mg-protoporphyrinIXになり、それからchlorophyll a(クロロフィルa)が形成されます。しかし、protoporphyrin IXは chlorophyll a(クロロフィルa) の前駆体であるだけでなく、Fe-chelatase という別の酵素が触媒してFeと結合し、protoheme(プロトヘム)になります。
chlorophyll-2.jpg


このことを考えると、過剰の鉄イオン(2価)の存在は protoporphyrin IXの protoheme(プロトヘム) への転換が進み、Mg-protoporphyrinIXへの転換を抑えることとなり、結果的にchlorophyll a(クロロフィルa)の合成量の減少をもたらすということも考えられます

これらの考えは憶測に過ぎません。しかし、鉄を他の元素の吸収阻害をしない程度に過剰吸収させることにより、赤色化を促進させることができる可能性を示すと思います。



第4章 思うところ

高光量と鉄の施肥が水草の赤色化を促進する"原理"。その可能性について示してきました。
水草の赤色化が防衛反応である。つまり、水草が赤色化するのは環境が良いからではなく、光が強すぎるという点でストレスを感じる環境であることが示唆されたのは、非常に興味深いと思います。とわいえ、一般的に光量不足になりがちな水槽において、植物が少し強すぎると感じる程の光量を与えることが出来ているということは、むしろ良いことだと思います。もちろん、やり過ぎは弊害が出るためダメでしょうけどね。
(例:赤色化しない水草のクロロフィル量が低下し、緑色が薄くなる。藻が増える。など)

さて、これらの知見を水景つくりに生かすとなると・・・
蛍光灯の方は適度に紫外線を発生させる蛍光灯を利用してみると面白いかもしれませんね。紫外線が強すぎると魚が日焼けしてしまいますが(==)。
鉄の施肥に関しては、利用すると赤色化を誘導しやすい可能性があることが改めて示されたと思います。適度に与える方が良いのかもしれませんね。

最後に。
これまでに何度も言ってきましたが、植物は窒素、リン酸、カリウムをはじめとする必須多量元素、そして多くの必須微量元素があってこそ元気に育ちます。今回は光と鉄の話しですが、これら多くの元素があってこその赤色化なので、他の元素についても気を配ってあげてください。以前よりブログのカテゴリー「肥料関係」や、ここ以外のHP「アクアリウムのHP」においても色々書いていますので、それらを参考にしていただけると幸いです。


質問等ありましたら、どたなでも気軽にコメント欄へ書いてください。
でわ。

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前回(2008/03/29(土))、
活性炭は無機イオンを吸着できず、「脱臭・脱色・毒物中毒物質の除去が出来る」ことを示しました。しかし、活性炭があたかも無機イオンを吸着出来るかのような知識が蔓延しているのも現実です。そこで今回はこのような誤解が蔓延した原因を、との比較を通じて書きたいと思います。


■誤解の原因その1 : メーカー側の責任
活性炭を用いた商品は多くあり、私が確認できるのはほんの一部であることが前提ですが・・・
時々、商品のパッケージにこのような記述があります

「にごり・黄ばみ・悪臭・有害物質・アンモニアを吸着・除去


前回(2008/03/29(土))の文を読んだ方は、ぇ?って感じになりませんか??
そうです。にごり、黄ばみ、悪臭は間違いないのですが、アンモニアの吸着と言うとダウトだと思います。
正確に言えば、「アンモニアは活性炭に繁殖した硝化菌によって、硝酸塩になる」ではないでしょうか?

ちなみに昨日近くのホームセンターに行ってきましたが、置いてあった2商品に同様の記述がありました。
DSC02018.jpg
DSC02021.jpg




では、メーカー側の立場にたって弁解してみる(?)と、
アンモニアは「吸着」ではなく「除去」されるのです!
っと言うところでしょうか。

除去:[名]スルじゃまなものをのぞき去ること。取りのけること。「障害物を―する」

つまり、
吸着というのは、にごり、黄ばみ、悪臭に対して。
アンモニアに対しては、硝化菌によってアンモニアが硝酸塩への移行することをもってして、アンモニアが取り除かれる(=除去される)
と解釈したら、日本語的には問題はない・・・・・かな~(苦笑)
とわいえ、個人的には利用者を混乱させる記述のように思えます。
普通は「吸着・除去」と書かれると、「すべて活性炭に吸着することによって除去する」と解釈してしまうのではないでしょうか?

私はこの記述をもってして、利用者が「イオンも吸着できる・・・」と、誤った拡大解釈してしまうことにより、上記の様な誤解が発生しているのではないかと考えています。
また、日本語的解釈の問題は置いておいて結果的に混乱が生じている現状を見るに、メーカー側の表示が適切では無いと思いますし、この辺JARO(: 社団法人「日本広告審査機構」)はどう思っているのでしょうかね?(笑)



■誤解の原因その2 : 炭の能力との混同
活性炭は炭を再加熱処理することによって作られることは前回述べましたが、この炭の能力と活性炭の能力を混同したために、より多くの人が誤解してしまったのではないかと思います。

まず、お互いの性質の違いを先に示しておきます。
●活性炭:極めて多孔質。無極性。分子間力と物理的に引っかかることによって物質を吸着。
●炭:多孔質。極性有り。分子間力と物理的吸着に加え、官能基による化学的吸着も可能。

どうでしょうか?
加減の違いはあれどどちらも多孔質ではありますが、極性の有無により発生する化学吸着性の有無が大きな違いであることが分かります。
つまり、炭は表面に官能基を有しており、それによってイオンを化学的に吸着することが出来るということです。

活性炭は原料である炭を再加熱を行うことにより多孔質性を得ますが、その代償として化学吸着性を失っています。それを理解せず、原料が同じだから同じ性質があると考えてしまった結果、上記のような誤解が発生したのではないかと思います。


■まとめ
活性炭がイオン吸着出来るような誤解が蔓延した原因は・・・・

・メーカーの表示があいまいで(特にアンモニアの表記)、利用者の誤解を招いている。
・炭が有する化学吸着性を、活性炭も引き継いでいると誤解した。或いは混同したため。

です。


------------------------------------------------

でわ、その誤解を招く要因となった炭の能力とはどのようなものなのでしょうか?
ここで少し細かく説明してみようと思います。
■炭とは?
①種類
・焼く温度の違い: 低温なら黒炭。高温なら白炭。
・原材料の違い: ナラ炭、マツ炭、竹炭、バーク炭 など。
・炉の違い: 乾留炭、流動炭化炭、素炭 など。
・硬さの違い: 軟質炭、硬質炭。


②基本構造
多孔質だが、原材料や焼く温度によってその性質が大きく変化する。
加熱することにより、木の基本骨格を残して炭化する。
加熱温度が高くなってもこの基本構造はこわれず収縮していくため、高温の方がより密度が細かくなり、マクロの孔が減り、ミクロの孔が増える。結果的な表面積はあまり変化しない。
また、原材料によっても違いが有り・・・
アカマツ・カラマツ、スギ等の針葉樹は孔が大きく、軟質の炭。
ナラ、クヌギ、カシ等は孔が小さく、硬質の炭になる。
水質浄化・土壌改良の観点から見ると、孔が大きい針葉樹の炭の方が良いとされています。


③吸着力
炭の吸着能力は、ミクロの孔による物質的吸着と、表面の官能基による化学的吸着がある。
物理的吸着によってガスや有機酸を吸着し、化学的結合によりイオン状の物質も吸着できる。
高温で処理した炭は、ミクロの孔も増え(=多孔質化)、物質的吸着力が低温処理したものより高くなる。
これを更に高温処理したものが活性炭。活性炭は非常に多孔質で表面積が多いため物理吸着性は極めて高いが、化学吸着性は失われている。


④温度処理の違いと官能基
炭化温度を上げていくと、炭を構成する成分の割合が変化していきます。
●低温(400~500℃)の場合
-COOH、-OHといった酸性の官能基が表面に多くあり、酸性表面と呼ばれる。
これによって、塩基性の物質やアンモニア、アミノ酸と化学結合する。また、低温炭ほど酸性基が多いため、化学吸着性が増す。

●高温[中温炭化炭(600~700℃)、高温炭(1000℃以上)]の場合
〉C=Oが多くなり、塩基性の表面に変わる。
無機酸、有機酸等の酸性を持った物質と化学結合する。
また、炭化温度を高めていくと、徐々に化学吸着性をなくしていく(≒活性炭)。

この性質の変化は目的を持って水質浄化を行う際、非常に重要な性質となってきます。
尚、一般的に化学吸着性と物理吸着性を兼ね備えることを目的とする場合、中高温炭化物(600~800℃)が良いと考えられています。
とわいえ、取り除きたい物質によって低温か中温か高温かを使い分けるのが、一番効率的だとは思います。


⑤微量要素補給
炭には灰分(ミネラル)が2~3%含まれています。
この灰分は材料となった植物が多年にわたって土壌中から吸い上げたもので、有害物質ではありません。時々有害なものもあるそうですが、極めて微量とされています。
この灰分は植物への微量要素補給(≒肥料)の役割もあります。


■まとめ
・広葉樹より針葉樹由来の炭が望ましい。
・低温炭化物(400~500℃)= 塩基性物質を吸着 + 物理吸着
・中高温炭化物(600~700℃)= 酸性物質を吸着 + 物理吸着(強)
・高温炭化物(1000℃前後)= 物理吸着のみ

(ちなみに活性炭は 極めて強い物理吸着のみを示す)
・微量ながら養分溶出による微量要素の施肥につながる

ってあたりを覚えておけば、闇雲に炭を利用するより良い結果が得られると思います。
活性炭と違って炭は様々な作用があるので、活性炭より気を使って使用していきたいですね。



■おまけ
たまには我が家の水槽をUP
DSC02007-1.jpg

何と言うか・・・あんまり手をかけれない状態なんで(==)。
すみません。


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活性炭は多くの物質を吸着するため、水質浄化資材としては非常に有名です。
そのため、水槽の維持に利用される場合が多いです・・・・

・・・・・・・が!

この常識の一部に、重大な

誤解

が含まれている事が明らかになりました。
恐らく、多くの方も同様かと思いますので、ご報告いたします。



まず、活性炭とはどんなものなのか、その説明から。
■材料
原材料としてはマツなどの木・竹・椰子殻・胡桃殻などの植物質のもののほか、石炭質、石油質などの原材料が用いられる。

■製造方法
材料を一度焼いて炭化(炭にする)させ、その後、水蒸気や二酸化炭素、空気などのガスを用いて、800~1200℃の範囲で加熱処理することにより、多孔性な炭素構造を、より微細な孔に変化させ、表面積をより多くしています。この、再度過熱する作業のことを「活性化(賦活ともいう)」という。
またこの処理により、炭にはある極性が失われます。

つまり、炭を加熱処理(活性化)し、より多孔質化させ、極性を失わせたものを活性炭といいます。

■組成と形状
炭素の他、酸素、水素、カルシウムなどからなる多孔質の物質であり、その微細な穴に多くの物質を吸着させる性質がある。また、表面が非極性の性質を持つため、水のような分子量の小さい極性分子は吸着しにくく、粒状の有機物を選択的に吸着しやすい。

多孔質性は原材料や処理方法によって大きく異なりますが、良質なものは1gあたりの孔表面積は、約850~1300㎡にもなります。これに対し、備長炭や竹炭の高級品で、表面積が1gあたり150~300㎡程度なので、上記に説明した「活性化(賦活ともいう)」によって、いかに多孔質化が進んでいるかがわかります。

■物質吸着のメカニズム
吸着は界面現象の一つで、活性炭表面からの引力(ファン・デル・ワールスの力)により流体(気体または液体)の中の分子が引きつけられ吸着が起こります。また、表面が非極性の性質を持つため、水のような分子量の小さい極性分子は吸着しにくく、粒状の有機物を選択的に吸着しやすい。

↑ここです
この吸着の知識が曖昧な為、致命的な誤解をしていました。

そう、分子量の小さい物質!ようするに、水槽で過剰になるから除去したい、
硝酸塩(硝酸態窒素)やリン酸塩などの無機イオンは殆ど吸着してくれない。
っと言うことです。
正確に言うと、
水溶性の高い硝酸塩(硝酸態窒素)殆ど吸着出来ない。
リン酸塩、鉄等のイオン少々吸着出来る。
※詳しい表は、株式会社 ユー・イー・エスのHP内、「活性炭の機能」をご覧下さい。

では、活性炭は何が吸着できるのか?っというと、
水質汚染で有名な有機化合物(ベンゼン等)や農薬、そして臭気・着色物質・の除去などです。
つまり
脱臭、脱色、毒物中毒物質の除去
という点で、活性炭は優れた水質浄化能力があるのです。


正直、この結果に行き着いた時は愕然としました。
水質汚染となる重要物質は除去してくれるのはありがたいです。
細菌や藻が作った臭いを除去してくれるのも助かります。
流木から染み出した色を取り除いてくれるのは、植物への光到達率的にうれしいです。
しかし・・・無機イオンは殆ど吸収してくれないとはorz
私はむしろ、この点を期待していたのですが、完全に誤解してました。



一方、良い意味での新しい発見もありました。
上記にあるように、活性炭はかなり過激な多孔質です。変な濾材よりも優れているように思えます。
実際、活性炭の多孔質には有用な微生物が発生し、彼らが活性炭の多孔質部分に引っかかった物質の分解などを行ってくれます。一例としては、アンモニア→亜硝酸→硝酸塩にしてくれるアンモニア酸化細菌、亜硝酸酸化細菌により、アンモニアの硝化を行ってくれます。まさに、濾材と同じ。
ちなみに、このように生物ろ過の能力を有した活性炭を、「生物活性炭」っと言うそうです。そのままですね(笑)

つまり、脱臭・脱色作用を持った濾材として考えれば、優れているということです。
無論、汚染物質を除去してくれるという点においても、優れていますが・・・・・・水換えに使用するのって、大抵家の飲料水と同じですから。。。オマケって感じでしょうか?
強いて言うなら、流木や飾り石から何らかの有害物質が出てきたときに、役に立つかもしれません。


■今回のまとめ
・活性炭は重大な水質汚染物質である有機化合物や、臭い、色など、分子の大きな物質を吸着する能力があるが、硝酸塩やリン酸塩など、無機イオンの吸着はあまり期待できない。

・活性炭は非常に優秀な多孔質を有しており、活性炭に吸着された物質を微生物が利用する場合もあり、濾材としては非常に優れている。

→脱臭・脱色・アンモニアの硝化を狙った濾材としては優れている。

個人的意見としては、金と濾材の入れる場所に余裕あるなら、活性炭入れといたらいいんじゃない?って気はします。現時点で私は使用していませんが(爆)、今後水の脱色目的に投入開始するかもしれません。流木入れてて水替えが疎かになると、どうしても水に色が付いてきますしね。。。
って感じです。参考にしてくださいませ。


参考資料
炭やきの会編「環境を守る 炭と木酢液」 発行元 家の光協会
他、HP多数。
----------------------------------------------------------
でわ、何故このような誤解が蔓延していたのでしょうか?
活性炭の原料は炭であることは、先に説明しましたが、どうやら炭の能力と、活性炭の能力を混同した知識が蔓延しているために、私の様な勘違いさんを作ってしまったのだと思います。ポイントは、極性か、非極性かって所っぽいです。

とわいえ、長くなりましたのでこれに関しては次回。
でわまた~


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