活性炭の「能力」と「誤解」を調べてみた

活性炭の「能力」と「誤解」を調べてみた に関する記事です。コメント大歓迎♪
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

[RSS] [Admin] [NewEntry]

活性炭は多くの物質を吸着するため、水質浄化資材としては非常に有名です。
そのため、水槽の維持に利用される場合が多いです・・・・

・・・・・・・が!

この常識の一部に、重大な

誤解

が含まれている事が明らかになりました。
恐らく、多くの方も同様かと思いますので、ご報告いたします。



まず、活性炭とはどんなものなのか、その説明から。
■材料
原材料としてはマツなどの木・竹・椰子殻・胡桃殻などの植物質のもののほか、石炭質、石油質などの原材料が用いられる。

■製造方法
材料を一度焼いて炭化(炭にする)させ、その後、水蒸気や二酸化炭素、空気などのガスを用いて、800~1200℃の範囲で加熱処理することにより、多孔性な炭素構造を、より微細な孔に変化させ、表面積をより多くしています。この、再度過熱する作業のことを「活性化(賦活ともいう)」という。
またこの処理により、炭にはある極性が失われます。

つまり、炭を加熱処理(活性化)し、より多孔質化させ、極性を失わせたものを活性炭といいます。

■組成と形状
炭素の他、酸素、水素、カルシウムなどからなる多孔質の物質であり、その微細な穴に多くの物質を吸着させる性質がある。また、表面が非極性の性質を持つため、水のような分子量の小さい極性分子は吸着しにくく、粒状の有機物を選択的に吸着しやすい。

多孔質性は原材料や処理方法によって大きく異なりますが、良質なものは1gあたりの孔表面積は、約850~1300㎡にもなります。これに対し、備長炭や竹炭の高級品で、表面積が1gあたり150~300㎡程度なので、上記に説明した「活性化(賦活ともいう)」によって、いかに多孔質化が進んでいるかがわかります。

■物質吸着のメカニズム
吸着は界面現象の一つで、活性炭表面からの引力(ファン・デル・ワールスの力)により流体(気体または液体)の中の分子が引きつけられ吸着が起こります。また、表面が非極性の性質を持つため、水のような分子量の小さい極性分子は吸着しにくく、粒状の有機物を選択的に吸着しやすい。

↑ここです
この吸着の知識が曖昧な為、致命的な誤解をしていました。

そう、分子量の小さい物質!ようするに、水槽で過剰になるから除去したい、
硝酸塩(硝酸態窒素)やリン酸塩などの無機イオンは殆ど吸着してくれない。
っと言うことです。
正確に言うと、
水溶性の高い硝酸塩(硝酸態窒素)殆ど吸着出来ない。
リン酸塩、鉄等のイオン少々吸着出来る。
※詳しい表は、株式会社 ユー・イー・エスのHP内、「活性炭の機能」をご覧下さい。

では、活性炭は何が吸着できるのか?っというと、
水質汚染で有名な有機化合物(ベンゼン等)や農薬、そして臭気・着色物質・の除去などです。
つまり
脱臭、脱色、毒物中毒物質の除去
という点で、活性炭は優れた水質浄化能力があるのです。


正直、この結果に行き着いた時は愕然としました。
水質汚染となる重要物質は除去してくれるのはありがたいです。
細菌や藻が作った臭いを除去してくれるのも助かります。
流木から染み出した色を取り除いてくれるのは、植物への光到達率的にうれしいです。
しかし・・・無機イオンは殆ど吸収してくれないとはorz
私はむしろ、この点を期待していたのですが、完全に誤解してました。



一方、良い意味での新しい発見もありました。
上記にあるように、活性炭はかなり過激な多孔質です。変な濾材よりも優れているように思えます。
実際、活性炭の多孔質には有用な微生物が発生し、彼らが活性炭の多孔質部分に引っかかった物質の分解などを行ってくれます。一例としては、アンモニア→亜硝酸→硝酸塩にしてくれるアンモニア酸化細菌、亜硝酸酸化細菌により、アンモニアの硝化を行ってくれます。まさに、濾材と同じ。
ちなみに、このように生物ろ過の能力を有した活性炭を、「生物活性炭」っと言うそうです。そのままですね(笑)

つまり、脱臭・脱色作用を持った濾材として考えれば、優れているということです。
無論、汚染物質を除去してくれるという点においても、優れていますが・・・・・・水換えに使用するのって、大抵家の飲料水と同じですから。。。オマケって感じでしょうか?
強いて言うなら、流木や飾り石から何らかの有害物質が出てきたときに、役に立つかもしれません。


■今回のまとめ
・活性炭は重大な水質汚染物質である有機化合物や、臭い、色など、分子の大きな物質を吸着する能力があるが、硝酸塩やリン酸塩など、無機イオンの吸着はあまり期待できない。

・活性炭は非常に優秀な多孔質を有しており、活性炭に吸着された物質を微生物が利用する場合もあり、濾材としては非常に優れている。

→脱臭・脱色・アンモニアの硝化を狙った濾材としては優れている。

個人的意見としては、金と濾材の入れる場所に余裕あるなら、活性炭入れといたらいいんじゃない?って気はします。現時点で私は使用していませんが(爆)、今後水の脱色目的に投入開始するかもしれません。流木入れてて水替えが疎かになると、どうしても水に色が付いてきますしね。。。
って感じです。参考にしてくださいませ。


参考資料
炭やきの会編「環境を守る 炭と木酢液」 発行元 家の光協会
他、HP多数。
----------------------------------------------------------
でわ、何故このような誤解が蔓延していたのでしょうか?
活性炭の原料は炭であることは、先に説明しましたが、どうやら炭の能力と、活性炭の能力を混同した知識が蔓延しているために、私の様な勘違いさんを作ってしまったのだと思います。ポイントは、極性か、非極性かって所っぽいです。

とわいえ、長くなりましたのでこれに関しては次回。
でわまた~


にほんブログ村 観賞魚ブログ 水草へ

にほんブログ村 観賞魚ブログへ
読んだついでにポチポチっと押してくれると、うれしいです^^
スポンサーサイト

[RSS] [Admin] [NewEntry]

コメント
この記事へのコメント
あ、これ、おととも知った時に愕然とした
匂いや色素を吸着してくれるのは良いけどね
今では、それだけの為に入れている感じ
あと、活性炭は吸着できる容量を超えると
今度は吸着した物を出し始めるって言うけど
あれも凄い誤解だと思う
吸着できる容量を超えたら、そりゃもう吸着できないって事
例えば色素だけで言ったら、入れた当初は吸着して
水は透明な物となる
容量を超えると吸着できないので、色の付いた水になるってだけ
別に活性炭は吐き出したりはしない
活性炭に関しては、色々と誤解が多いと思う
2008/03/29(土) 17:42 | URL | おとと #-[ 編集]
>おとと様
さすが、おととさん!既知の情報でしたか~

私は普段活性炭を使わないので、今更知りましたよ(笑)。
後日書きますが、炭の方は炭化時の熱処理の違いによって酸性イオン吸着性を有したり、塩基性イオン吸着性を有したりするってのも、驚きの情報でした。官能基とかの話になってきて、化学的性質を語ろうとすると細かい・・・(><)。
臭い・色除去の活性炭。
イオン除去の炭。
この辺の原理を理論的に知った上で使ってる人はどれ位いるんですかね?(苦笑)

いや~しかし、おととさんが既に知っていたってのは感服いたしました。さすがさすが。
2008/03/29(土) 18:31 | URL | 浩之 #x9c5GV3o[ 編集]
活性炭については、私なりに暴走してました。それは「使わない方が本格的なのだ」を妄信してアクアの趣味を始めた事です。買ったフィルターに付属していた物を鬼の様に排除してました。
金魚水槽に入れた流木による黄ばみ対策にブラックホールを1回だけ使いました。その効果が素晴らしかったので、今はマインドコントロールは解けています。
でもそれ以外の目的で使う予定は今のところありません。
2008/03/30(日) 02:00 | URL | cheepappa #SQbl7Cak[ 編集]
はじめまして。
初めましてこんばんわ。
黒髭対策で色々調べていた時に
お邪魔させて頂きましたぁ~
今回の活性炭も大変勉強になりましたぁ~ スゴイ調べられていられるの
ですね~。
リンクさせて頂きますが宜しいでしょうか。 これからもヨロシクですぅ。
2008/03/30(日) 21:43 | URL | 2sony2sony #tHX44QXM[ 編集]
>cheepappa 様
私も、活性炭を使わないのが正義!的な目で見たときもありました。。。何がそうさせるのでしょうね?(苦笑)
賢くなって、上手く使い分けていきたいものです^^

>2sony2sony 様
リンク大歓迎ですよぉ☆こちらも、2sony2sony 様のブログをリンクに入れさせて頂きました。
ブログの情報がある程度溜まったら、「AKUARIUMU」のHP
http://www.geocities.jp/sagawa0312/aquarium_top.html
に再編して載せていきますので、そちらも時々覗いてみてください。
尚、公開している情報の殆どが自分で実験・検討したわけではなく、本やHPなどからの情報を集め、自分なりに再構築しているものです。
ですので情報の中に誤りがある場合に誤った結論に達してしまうこともありますし、今の常識が未来の常識では無いというのも良くある話です。
私は6年間ほど植物を研究していた経験があるので、その経験と知識を元に情報の裏を取るようにしていますが、間違った事を書いたときは指摘していただけると幸いです。
まぁ、今後も気軽にコメントくださいませm(_ _)m
2008/03/31(月) 23:13 | URL | 浩之 #x9c5GV3o[ 編集]
なぞは深まる
なんか、活性炭は硝酸を吸収しないとか言われていますが、一方で、硝酸吸収に優れるとの実験結果もあります。入れても損はないのではないでしょうか。http://oo.spokon.net/outline/2008/k08nemoto.pdf
2009/11/14(土) 02:13 | URL | 姉赤 #-[ 編集]
Re: なぞは深まる
いい資料を見せていただきました。ありがとうございます。

私は、「活性炭は吸着しやすいものを吸着する。NO3を吸着しないわけではないが、その量は少ない。」と考えてます。
また、「活性炭はろ材として利用できるが、他のろ材と比較して優れているとはいえない(同程度)。」とも考えています。
活性炭にNO3を吸着する能力が無いといっているわけではない点、ご了承ください。

さて、URLにあった試験ですが、「活性炭にNO3を吸着する能力が有るか無いか?」を調べる試験で、その結果が「有る」です。ただし、前提となる環境が、水槽とは大きく異なります。この試験結果からわかることは、「活性炭は、NO3を吸着できるけど量が少ない。でも、色素はかなり吸着」と思います。

試験方法と結果について、噛み砕いていきましょう。
まず、3つの点を気にしていただきたいと思います。

①水に対して活性炭の量がかなり多い。
試験1は、水3L(=3000g)に対して、活性炭を850g(≒水の28%が活性炭)。
試験2は、水0.12L(120g)に対して、活性炭を250g(≒水の208%が活性炭)。

②NO3がかなり高濃度。
試験1は、活性炭なし区は100gm/L、活性炭有り区が30mg/L。
Tetraの「Test 6 in 1」の説明書では、水槽における適切なNO3濃度は、0-25mg/L。100mg/L以上は危険な状態であるとしています。
つまり、かなり高濃度で試験を行い、活性炭有り区であっても、なおNO3が高濃度。

③対照区(活性炭無し区)にろ材が入っていない
試験1の結果で触れられていますが、活性炭がろ材として働いていると考察されています。
対照区にろ材を入れていると、どのような結果になったかが気になるところです。色素に差は出たでしょうが、NO3に関してはどうでしょうか??


以上を頭に入れつつ、さらに噛み砕きます。

普通、水槽に活性炭を利用する場合、活性炭はどれくらい入れるでしょう?
60cm水槽(水の量 約60L)においてろ材をすべて活性炭にした場合、4L位入るでしょうか?外部フィルターも使えば10L位入るかな?
重さがわからないので、仮に活性炭の比重を1として考えると、水に対する活性炭の量は6~16%となります。
底砂に活性炭を入れた場合はもう少し入りますが、水の流れがないとだめなので、底フィルターにする必要があります。

試験2では、活性炭の吸着能力が示されています。(活性炭の素材によって吸着能力が異なります・・・が、その点は無視して考えると)活性炭260gで、NO3を最大243.7mg(=0.2437g)吸着できるとされています。

仮に、60cm水槽(60L)のNO3濃度が20mg/Lであり、10mg/Lに下げたいと考えます。
NO3の量に計算すると、水槽内にNO3が1200mg存在し、これを600mgに下げたいということになります。
つまり、除去するNO3は600mg。これを活性炭だけで除去しようとすると、活性炭2462g(≒2.5kg)必要となります・・・多いですよね?どこにこれだけ入れましょう??
価格の面で考えると、仮に活性炭500gを500円で売ってると考えると、2500円必要です。

一方、水換えで同じ効果を望む場合を考えます。
水換えに遣う水のNO3濃度を0mg/Lと仮定すると、半分量の水を換えればすみます。
さすがに、一度に半分換えるのは現実的ではありませんが、4分の1の水換えを3回したらそれ以上の効果が望めます。(はじめ2000mg →1回目1500mg →2回目1125mg →3回目844mg)

活性炭2500円(仮)と水換え。費用対効果はどうでしょうか?どちらを選びますか??
また、私はこの吸着能力を、「高い」とはいえないと思っています。少なくとも、活性炭が色素を吸着する能力と比較すると、かなり「低い」と感じます。まぁ、個人的な意見ではありますが・・・
2011/12/30(金) 12:03 | URL | 浩之 #-[ 編集]
承認待ちコメント
このコメントは管理者の承認待ちです
2017/01/08(日) 21:30 | | #[ 編集]
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
http://sagawa0312.blog94.fc2.com/tb.php/63-955a2fa4
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事へのトラックバック
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。